The exhibition sales of broom - Naiya - Rie Yokohata
The exhibition sales of broom - Naiya - Rie Yokohata
まだまだ暑い日々が続いていますが、皆様いかがお過ごしでしょうか。太陽はこれでもかと元気に輝いていますが、暦上では立秋、もう秋の始まりとのことです。今年こそは、涼しくなる前にプールか海に行こう!なんて考えていましたが、例年通り川に行きました。年甲斐もなく日が落ちるまで遊んでいると、どこからか聞こえてくるひぐらしの声、、東京で生まれ育った私にとっては、珍しい音です。幼い頃に過ごした田舎の祖父母の家での夏休みの思い出が蘇ってきて、なんだか胸がじーんとしたのと共に、幸せな気持ちになっていたのを覚えています。
皆様が幸せだと感じる瞬間はいつですか?大切な人と過ごしている時、笑っている時、美味しいものを食べている時、、人それぞれだとは思いますが、意外と日常の中にも心が豊かになる瞬間はありますよね。今回は、暮らしの中に幸せを感じられる、そんなイベントのご案内です。
9月14日(土) ― 9月23日(月)の10日間、綯屋 -naiya- 横畠梨絵さんによる箒の展示、販売会を開催いたします
ここで、綯屋 -naiya- 横畠梨絵さんについてご紹介を。
アパレル業界でのデザイナー職を経て、8年間箒屋で修行ののち2021年独立。 茨城県北の里美地域にて、種蒔きから脱穀、乾燥、箒制作までをなんと、ご自身だけでされているそうです!また、原料のホウキモロコシは無農薬で栽培されています。収穫時期は8月の一番暑い時期。体力を削られる最も大変な作業とのこと。それもそのはず。一斉収穫は行わず、成長の度合いが揃ったものだけを収穫していくという地道な作業を早朝から深夜にかけて一か月間行うのだとか、、そうすることによって、箒に仕立てたときの掃き心地もとても良くなり、草の抜けも少なくなることに繋がるとのことです。「心地の良い道具が欲しいと思ったときにきちんと手に入る」そんな景色を自然な形で遺していきたいという思いがあるそうです。
箒は掃除機と違って大きな音がでないのが魅力の一つ。こどもがお昼寝している際や、夜の時間なんかにもささっと使えてしまう優れもの。古事記にも祭祀用の道具として登場するほど歴史があり、玄関に飾ることで、邪を祓い、幸せをかき入れるとも言われています。
実際に手にとってみると分かるのですが、これぞ職人技。持ち手の長さや、穂先の角度なんかも掃きやすいように作られていて腰を曲げずに掃くことができます。掃いた際のザッザッとした音、持ち手のツルッとした触り心地、持った時の軽さ、見た目の美しさ、またホウキモロコシ独特の香りなんかも、、個人的にはずっと嗅いでいたいと思えるほど癒される匂いです。
草の色と綺麗に調和している糸は、毎年冬に庭木で染めているとのこと。ネコヤナギという文字通り、猫のしっぽのような見た目の花を咲かせる花穂を使ったネコヤナギ染めでは淡いベージュピンクに。見ているだけで心が安らぎます。お越しになる方々には、魅力たっぷりの箒の数々を是非手に取って「明日からどんな風に使おうかな」なんて考えながら体感していただきたいと思っております。
蒔かれた種は、夏の陽射しを浴びてすくすく育ち、職人技によって生活に溶け込む1つの箒へ。暮らしの中に確かにあるものだけれど、心を豊かにできるもの。
この箒達が明日から皆様の生活を支えていくのだろうな、なんて思いながら皆様の幸せそうな顔を見るのを楽しみにスタッフ一同、心よりお待ちしております。
※掲載した画像は、過去のアイテムも含まれているため実際とは異なる場合がございます。